第456回 日本と外国のお国柄

 私自身の体験の話を少々させて頂く。

 先日、イタリアに行ったときの話だが、ローマからの帰りの飛行機が予定時間になってもフライトしない。

 フライトしないどころか、我々の入場すら行われないということがあった。

 結局飛行機が飛んだのは予定時間よりも1時間以上遅れての出発だ。

 その上さらに私の座った席の話だが、当然エコノミークラスなのだが、フライト時間に映画を見ようと思い、前方のモニターを操作すると、私のだけ動かない。

 CAを呼び、壊れていることを説明し、直らないのかと尋ねると、そのイタリア人男性CAは『我々の使命は、あなたを安全に無事に成田に送り届けることだ。

 座席のモニターが壊れていることは問題ではない』と言われてしまった。

 何ともその通りではあるのだが、腑に落ちない話である。

 日本で同じようなことが考えられるだろうか。

 先日乗った新幹線は、わずか1分程度遅れたことで運転手より『お忙しいところ列車が遅れましてご迷惑をおかけいたします。申し訳ございません』とのアナウンスが流れた。

 つまり、イタリアで体験したようなことは日本ではまずありえないことなのだろう。

 国によって国民性が異なるという話である。

 インターネット調査による外国人が日本に来て驚くことの中に『鉄道が時間通り正確に運航している』というものがあった。

 前述の体験があっただけに、日本の当たり前は世界では驚愕のことだということを感じさせられた。

 さて、東京オリンピックの開催が決まってから、なにかと世界から日本は注目されている。

 特に、観光面で日本という選択肢はアジアを中心に外国人に広く受け入れられるようになってきた。

 和食も世界遺産に認定された。

 また、日本の文化は世界が認める最高級サービス、ホスピタリティと位置付けられていることが多い。

 そんな日本が世界に向けて発信している日本の文化を見つめ直し、それを最大限に具現化し、外国人が体験できることが旅館である。

 そこで、次回以降改めて日本の文化について少し触れて行きたい。

 なぜなら、良い旅館は様々な企画商品を開発しても、その基礎部分がしっかりしていないと商品価値が大きく下がり場合によっては悪評に繋がってしまうかもしれない。

 では、その基礎部分とはなんなのか、私は、その基礎こそが『日本文化』であると考えている。

 散文的な文章になってしまったが、外国人インバウンドを狙う今だからこそ、日本文化に着目する必要があるのではないかと思っているのである。