第677回 地震予知は、無駄遣い !?

4月14日21時26分、熊本地方を震源とする、マグニチュード(以下M)6.5、最大震度7の地震が発生。気象庁はこの地震を「平成28年(2016年)熊本地震」と命名し、4月15日に発表した。

数分単位で余震が続き、不気味な夜に怯えていたその時、16日午前1時25分、M7.3の15日より大きい地震が発生、その後午前3時55分には熊本県阿蘇地方でM5.8、最大震度6強、午前7時11分には大分県中部でM5.3、最大震度5弱の地震が相次いで発生し、まだ余震が止まらない。

気象庁は記者会見で、三つの地域で別々の地震が同時多発的に発生しているとの見解を示した。

昨日はほぼ1日中、テレビに釘付けになった。

悲惨な状況の中で懸命に生きようとする被災者の皆さん、それを必死に支え支援をするボランティア、警察・消防・自衛隊、医療関係者や地元の役所の方々の活躍する姿を見、涙の出る思いであった。

「…今回の熊本地震は、南海トラフ地震の前奏曲的な意味合いが強いと考えられる。東京オリンピックまでに、南海トラフ地震の発生が懸念される状況にある。熊本地震を日本全体の“危機の前兆”と認識し、対策を講ずる必要があるのだ…」と、早速、危機感を煽る学者がいる。

彼らは決して悪人ではないが、一体何を目指して研究しているのだろうか。

 

地震に関する調査・研究者は、かなり多くの人数が存在すると言われている。

大地震で多くの犠牲者が出るたびに、国民の間で「地震予知」待望論が巻き起こる。

地震の予知ができるのなら、なぜ、熊本地震の発生を、知らせてくれなかったのか。

こんなに数多い「余震」があることを、いつ、誰が伝えてくれたのか。

しかし、みんな知っている通り、いつも地震は突然に起こる。

阪神淡路も中越も、東日本大震災も、誰も予測ができなかった。

 

4年以内に東京直下型地震が起きる可能性70%」という、なんともスゴイ話を、真しやかに言い広めている東京大学地震研究所の教授がいる。

これを扇動罪とは言わず、彼らは注意喚起という。

同じ東大大学院のロバート・ゲラー教授は、「あの数値には何の意味もありません」と指弾する。

「地震予知連絡会」なる団体がある。構成員は国公立大学の教授が中心だが、学会ではない。

まだ一度も成功したこともない地震の予知を「可能」と主張し、根拠不明な数字に基づいた予測を発表することで、地震研究に対する助成金を獲得することを目的とした、いわば「政治カルト」である。

その活動資金が国土地理院から、30年間以上、4,000億円に渡って拠出されてきた事実がある。

文科省地震調査研究推進本部によると、2011年度の地震調査研究予算は192億円、むやみに危機感を煽り、地震予知を求める国民の気持ちを圧用して国から予算を騙しとっているようなものだ。

成功事例が全く出ていないにもかかわらず、地震予知を「打ち出の小槌」のように予算獲得の道具にしている。

 

このような一部の地震研究者たちは、東日本大震災の5年後、熊本地震を経験した今こそ、

地震予知が不可能であることを、率直に国民に伝えるべきだ!

全世界で地震予知の成功例はない。現実的には、地震予知研究に多額の予算をかけるよりは、地震の基礎研究や建物の免震や防災、減災の充実を図った方が現実的かもしれない。

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2016年4月17日IKG(~飯島経営グループ)
カテゴリー:飯島賢二のコラム


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