第654回 税理士を見極める「目」

11月5日は「税理士法人設立記念日」だった。

スタッフ全員と、イタリアンレストラン貸切で、お祝い会をやった。

読者の皆さんには、ほとんど関心のない事だが、税理士業界を少し、紹介したいと思った。

 

税理士登録者は平成27年10月末日現在で、75,601人である。

この約7万5千人という数値は多いのだろうか、少ないのか、色々な考えがあろう。

例えば、コンビニ上位7チェーンの合計店舗は51,139店、お医者様の数は303,268人、歯科医師は102,551人、薬剤師は280,052人である。全国の美容室の数は231,134軒あると言われている。

旅館業の数が79,519軒であり、外客誘致等観光が注目される中、減少傾向に歯止めがきかない。

年々増加傾向にある税理士の数と、拮抗する時が来そうである。

ちなみに事業的に大変と言われる「公認会計士」が27,873人、同じく「弁護士」は35,045人である。

業際が近い「中小企業診断士」は22,544人、「社会保険労務士」・38,445人、「行政書士」・45,551人となっている。士業という名の国家ライセンス最多登録者数の資格は「一級(構造・設備含む)、二級、木造」の建築士合計で1,128,891人と、桁が違っている。 (以上数値は、各業界監督省庁等の直近の調査値)

 

さて、税理士業界、10年間で約6千5百人増え、毎年過去最高登録数を更新し続けている。

法務・経済系士業の中では、税理士が圧倒的であることが分る。

約7万5千人登録の中で、税理士法人は全国で3,157社、法人化率4.2%である。

税理士法人とは、社員を税理士に限定した、商法上の合名会社に準ずる特別法人で、平成13年の税理士法改正において創設された、2人以上の税理士が共同して設立する税理士事務所のことだ。

税理士法人と個人税理士事務所との違いは…税理士法人は、クライアントに対して無限連帯責任を負うなど厳しい制約がある反面、業務内容のクオリティの高さが保証されるということ。

そして、個人の税理士事務所では対応しきれない複雑化・多様化する事案に対し、複数の税理士による多角的な検討・解決が可能になる。

さらに、所長税理士個人から組織を切り離して永続性を持つことが出来るので、もし所長税理士に不測の事態が生じた場合にも、継続的・安定的に業務提供が可能となり、クライアントのリスクを最小限に抑えることができる。

コンプライアンス遵守が社会的必然となりつつなる現代、企業の不正行為の防止と競争力・収益力の向上を総合的にとらえ、長期的な企業価値の増大に向けた企業経営の仕組みづくり、つまりコーポレート・ガバナンスの構築が求められている。

いよいよマイナンバー制度のスタートを控えるこの時期に、特定の個人情報に関わる扱い等は、緊張感を持った完璧性が必要となるはずである。とりわけその業務に関わる税理士業は、積極的システムの構築と、それを扱う人材の教育を徹底しなければならないはずである。

 

こんな税理士を見極める…当然、税理士を選ぶ基準も、自ずから変わってくるに違いない。

親戚だから、同級生だからといった縁故で税理士を選ぶ時代ではなくなっている。

ましてや、料金が安いから…という選択は、専門家のプライドを逸脱した「計算屋」であり、税理士本来の使命と全く違う。

お客様の税理士を見極める目、これからの税理士業界に必要な「スタンダード」にすべきであろう。

PDF版はこちら

2015年11月8日IKG(~飯島経営グループ)
カテゴリー:飯島賢二のコラム


このページの先頭へ